1級建築士試験の
試験内容について
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学科試験について
1級建築士になるためには、国土交通大臣が行う1級建築士試験に合格し、国土交通大臣の免許を受けなければなりません。
1 級建築士試験は、「学科の試験」と「設計製図の試験」に分けて行われ、「設計製図の試験」は、学科の試験に合格しなければ受験することができません。
【TOPICS】令和2年度から新しい建築士試験がスタートしました。
- ・建築士試験の受験資格の変更
- ・学科試験免除の仕組みを変更
- ・建築士資格に係わる実務経験の対象実務の変更
01学科試験はどのような試験ですか?
学科試験の出題科目は、学科Ⅰ「計画」、学科Ⅱ「環境・設備」、学科Ⅲ「法規」、学科Ⅳ「構造」、学科Ⅴ「施工」の5科目で、四肢択一式、出題数は合計125問で総得点が125点満点の試験です。試験時間は6時間30分となります。
また、合格をするためには、合格基準点(全科目合計の合格ライン)と科目基準点(それぞれの科目の合格ライン)の双方をクリアする必要があります。
合格基準について、国土交通省は「各科目は過半の得点、総得点は概ね90点程度を基本的な水準として想定」と発表していますが、想定していた合格率と実際の得点水準に乖離が生じた場合、合格基準点の補正が行われる場合があります。また前述の通り、合計で合格基準点を上回った場合であっても、1科目でも科目基準点を下回ることがあれば不合格となるので、全科目それぞれをバランス良く学習する必要があり、苦手科目の存在は命取りになります。
【各科目ごとの出題数】
・学科Ⅰ「計画」(20問)
・学科Ⅱ「環境・設備」(20問)
・学科Ⅲ「法規」(30問)
・学科Ⅳ「構造」(30問)
・学科Ⅴ「施工」(25問)
02学科試験はどのような問題がでますか?
学科Ⅰ(計画)
計画は、出題範囲が非常に幅広く、時間をかけて学習しても、なかなかその効果が表れにくいので、上位者と下位者の得点差がつきにくいという特徴があります。
出題内容は、環境工学のように原理、原則に基づいた問題ではなく、建築的な常識で判断する問題が多く、また、文章の読解力を必要とする問題も出題されます。
学科Ⅱ(環境・設備)
環境は、光・熱・空気などの自然条件が建築物に与える影響や、人体にとって快適な室内環境を計画する上での基本的な知識を問う問題が多く出題されます。
また、設備では快適な建築空間をつくるための空気調和設備、給排水設備、電気設備などや、安全に生活するための防災設備などが出題されます。
理論・公式・現象の理解など原理・原則の理解が特に重要です。
学科Ⅲ(法規)
建築基準法や関係法令が出題されます。なお、それらは法令集に記載がされています。
法規は唯一、試験会場へ法令集の持ち込みが認められている科目ですが安心は禁物です。
なぜなら、数百ページに及ぶ法令集のどこに何が掲載されているか素早く探し出せるようにしておくことに加え、条文の内容も正しく理解しておく必要があるためです。
学科Ⅳ(構造)
構造力学と各種構造、建築材料の出題数は、近年において大きな変化は見られません。
構造力学に関しては、全般的に基本的な出題または過去からの出題が多くを占め、合格者はほぼ全問正解する傾向にあります。
各種構造に関しては、例年必ず出題されている鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造、木質構造、基礎構造といった構造種別の他に、免震構造、制振構造、プレストレストコンクリート造などの出題も多くなり、さらには壁式鉄筋コンクリート構造、CFT構造、合成構造、混構造なども出題され、多岐に渡ります。
一方で、平成26年までほぼ毎年1問出題されていた鉄骨鉄筋コンクリート構造の出題は、選択肢単位にまで減少しました。
その他、令和4年度は木材利用、環境負荷低減、過去の地震被害によって見直された基準等といった出題もあり、近年の建設業界を取り巻く背景を反映したものと思われます。
構造で高得点をとるためには構造力学は特に落とせない項目となっています。
また、文章問題については、基本的な出題事項をおさえた上で、今後の社会の動向にも注意する必要があります。
学科Ⅴ(施工)
現場実務経験のない方や初受験の方が必ず戸惑ってしまうのが施工です。
まず何を見ても聞いてもイメージがわかず、何をどう理解してよいか分からない……といった具合かと思われます。
施工を克服するためには、ディテール(納まり)から入ってはいけません。
まず、工事全体の流れ、個々の工事の流れ、工事の進め方等を大きく捉えイメージすることが重要です。
そして克服への第2の壁は、難しい施工特有の専門用語の理解です。重要な用語の解説、用語集等を丁寧に調べ理解していくことが必要です。
近年の出題の傾向や特徴を示すキーワードとしては、「監理者」が挙げられます。
要するに、建築士として実際に「監理者」の立場として、役割を果たせるか、適切に品質管理等の業務を行うのに必要な知識や技術を備えているかが問われるということです。
設計製図試験について
01設計製図試験はどのような試験ですか?
令和5年度は、令和4年度と比較しても国から求められている「建築物の設計における基本的かつ総括的な知識及び技能」の有無がより強く問われた試験となりました。令和5年度は、建築物「床面積の範囲」の指定がない設定に加え、施設の運営に必要な室等も設ける等の要求がありました。特に管理系の室については自ら計画しなければならない等、自由度の高い設定をまとめ上げる能力が問われ、計画の裁量が大きくなったことにより、「難しく感じた」という声も多くありました。
02設計製図はどのような「課題」がでますか?
令和6年の課題は、「大学」となりました。
現在、課題分析をこちらで公開しておりますので、ぜひ、ご覧ください!
過去の課題は以下の通りです。
年度
課題名
令和6年度
大学
令和5年度
図書館
令和4年度
事務所ビル
令和3年度
集合住宅
令和2年度
高齢者介護施設
令和元年度
美術館の分館
平成30年度
健康づくりのためのスポーツ施設
平成29年度
小規模なリゾートホテル
平成28年度
子ども・子育て支援センター
平成27年度
市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅
学科試験の出題科目は、学科Ⅰ「計画」、学科Ⅱ「環境・設備」、学科Ⅲ「法規」、学科Ⅳ「構造」、学科Ⅴ「施工」の5科目で、四肢択一式、出題数は合計125問で総得点が125点満点の試験です。試験時間は6時間30分となります。
また、合格をするためには、合格基準点(全科目合計の合格ライン)と科目基準点(それぞれの科目の合格ライン)の双方をクリアする必要があります。
合格基準について、国土交通省は「各科目は過半の得点、総得点は概ね90点程度を基本的な水準として想定」と発表していますが、想定していた合格率と実際の得点水準に乖離が生じた場合、合格基準点の補正が行われる場合があります。また前述の通り、合計で合格基準点を上回った場合であっても、1科目でも科目基準点を下回ることがあれば不合格となるので、全科目それぞれをバランス良く学習する必要があり、苦手科目の存在は命取りになります。
【各科目ごとの出題数】
・学科Ⅰ「計画」(20問)
・学科Ⅱ「環境・設備」(20問)
・学科Ⅲ「法規」(30問)
・学科Ⅳ「構造」(30問)
・学科Ⅴ「施工」(25問)
02学科試験はどのような問題がでますか?
学科Ⅰ(計画)
計画は、出題範囲が非常に幅広く、時間をかけて学習しても、なかなかその効果が表れにくいので、上位者と下位者の得点差がつきにくいという特徴があります。
出題内容は、環境工学のように原理、原則に基づいた問題ではなく、建築的な常識で判断する問題が多く、また、文章の読解力を必要とする問題も出題されます。
学科Ⅱ(環境・設備)
環境は、光・熱・空気などの自然条件が建築物に与える影響や、人体にとって快適な室内環境を計画する上での基本的な知識を問う問題が多く出題されます。
また、設備では快適な建築空間をつくるための空気調和設備、給排水設備、電気設備などや、安全に生活するための防災設備などが出題されます。
理論・公式・現象の理解など原理・原則の理解が特に重要です。
学科Ⅲ(法規)
建築基準法や関係法令が出題されます。なお、それらは法令集に記載がされています。
法規は唯一、試験会場へ法令集の持ち込みが認められている科目ですが安心は禁物です。
なぜなら、数百ページに及ぶ法令集のどこに何が掲載されているか素早く探し出せるようにしておくことに加え、条文の内容も正しく理解しておく必要があるためです。
学科Ⅳ(構造)
構造力学と各種構造、建築材料の出題数は、近年において大きな変化は見られません。
構造力学に関しては、全般的に基本的な出題または過去からの出題が多くを占め、合格者はほぼ全問正解する傾向にあります。
各種構造に関しては、例年必ず出題されている鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造、木質構造、基礎構造といった構造種別の他に、免震構造、制振構造、プレストレストコンクリート造などの出題も多くなり、さらには壁式鉄筋コンクリート構造、CFT構造、合成構造、混構造なども出題され、多岐に渡ります。
一方で、平成26年までほぼ毎年1問出題されていた鉄骨鉄筋コンクリート構造の出題は、選択肢単位にまで減少しました。
その他、令和4年度は木材利用、環境負荷低減、過去の地震被害によって見直された基準等といった出題もあり、近年の建設業界を取り巻く背景を反映したものと思われます。
構造で高得点をとるためには構造力学は特に落とせない項目となっています。
また、文章問題については、基本的な出題事項をおさえた上で、今後の社会の動向にも注意する必要があります。
学科Ⅴ(施工)
現場実務経験のない方や初受験の方が必ず戸惑ってしまうのが施工です。
まず何を見ても聞いてもイメージがわかず、何をどう理解してよいか分からない……といった具合かと思われます。
施工を克服するためには、ディテール(納まり)から入ってはいけません。
まず、工事全体の流れ、個々の工事の流れ、工事の進め方等を大きく捉えイメージすることが重要です。
そして克服への第2の壁は、難しい施工特有の専門用語の理解です。重要な用語の解説、用語集等を丁寧に調べ理解していくことが必要です。
近年の出題の傾向や特徴を示すキーワードとしては、「監理者」が挙げられます。
要するに、建築士として実際に「監理者」の立場として、役割を果たせるか、適切に品質管理等の業務を行うのに必要な知識や技術を備えているかが問われるということです。
設計製図試験について
01設計製図試験はどのような試験ですか?
令和5年度は、令和4年度と比較しても国から求められている「建築物の設計における基本的かつ総括的な知識及び技能」の有無がより強く問われた試験となりました。令和5年度は、建築物「床面積の範囲」の指定がない設定に加え、施設の運営に必要な室等も設ける等の要求がありました。特に管理系の室については自ら計画しなければならない等、自由度の高い設定をまとめ上げる能力が問われ、計画の裁量が大きくなったことにより、「難しく感じた」という声も多くありました。
02設計製図はどのような「課題」がでますか?
現在、課題分析をこちらで公開しておりますので、ぜひ、ご覧ください!
過去の課題は以下の通りです。
年度 | 課題名 |
---|---|
令和6年度 | 大学 |
令和5年度 | 図書館 |
令和4年度 | 事務所ビル |
令和3年度 | 集合住宅 |
令和2年度 | 高齢者介護施設 |
令和元年度 | 美術館の分館 |
平成30年度 | 健康づくりのためのスポーツ施設 |
平成29年度 | 小規模なリゾートホテル |
平成28年度 | 子ども・子育て支援センター |
平成27年度 | 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅 |