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今月のオススメの一冊

防寒

『図面とデータでわかる 寒さ暑さに負けない建築設計手法』

図面とデータでわかる 寒さ暑さに負けない建築設計手法 北海道に拠点を置き、その特有な自然環境と向き合っている著者が、試行錯誤しながら作り上げてきた実例を図面や実測データによって本書にまとめています。北海道で設計を行う際、“防寒”について考える必要がありますが、日本の建築は暖地を中心に発展したため熱的に外と内を区別する思考に欠けているといいます。空間の温熱環境を制御するためのポイントは、“断熱”と“気密”。これらが考慮されていない空間は快適さと設備効率を損なううえ、燃費の無駄使いとなってしまいます。例えば、構造ブロック、断熱材、外壁ブロックというブロック二重積みに、豪雪地帯で見られる三角屋根を取り込んだところ、同じコストの木造住宅に比べて高い居住性能を獲得できたといいます。本書ではこのような北海道の事例だけではなく、関東での例も紹介されています。本書に書かれているのは決して特殊な地域の話などではなく、さまざまな地域事情に照らし合わせて使える著者のノウハウがたっぷり詰まっているのです。

『図面とデータでわかる 寒さ暑さに負けない建築設計手法』 図面とデータでわかる 寒さ暑さに負けない建築設計手法

『断熱・防湿・防音が一番わかる』

断熱・防湿・防音が一番わかる本書では、居住性を決める大きな要素である“断熱”“防湿”“防音”について、図版や写真などを交えて解説しています。例えば、構造躯体の外側に断熱材を設ける外断熱は、断熱の欠損や、ヒートブリッジ(熱橋)の発生が抑制され、主要構造材の熱による膨張と収縮を最小限に抑えることができ、構造部材の疲労を軽減できるといった特徴があります。また、断熱材を屋外側に設置されたときの防火、防雨、耐風などの対応に腐心しなければならず、建築基準法上利用について種々検証を求められ費用がかかるという欠点もあります。逆に内断熱は防災上や耐水、耐風上の措置をあまり気にせずに施工を行うことができ、設計における建築の表現自由度が高いと言えますが、水蒸気が壁内部に停滞する可能性が多くなり、結露発生の機会が増えるという欠点があります。このように断熱の基本的考え方の説明から、断熱材料には何が適切か、またどのような工法があるのかなどの基礎知識をわかりやすく説明しています。

『断熱・防湿・防音が一番わかる』断熱・防湿・防音が一番わかる
  • ■発行:技術評論社
  • ■著・監修:柿沼整三
  • ■著者:遠藤智行、荻田俊輔、山口温
  • ■参考サイト:技術評論社のウェブサイト
  • ■価格:¥1,880円(税抜)+税


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