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今月のオススメの一冊

照明デザイン

『“光る”ディテール』

“光る”ディテール 照明はその空間の雰囲気を決定する重要な要素です。本書では、レストラン、バー、和食店などの飲食店からコスメ、ジュエリーショップなどの物販店、ヘアサロンやクリニックまで幅広い業種業態から光をうまく取り入れた店舗事例を厳選し、カラー写真とあわせて平面図、ディテール図、展開図、断面図とともに紹介しています。例えば飲食店の事例では、和紙と特殊な金型を組み合わせて光源を内蔵した三角形の立方体の和紙を組み合わせて幻想的な空間を演出。テーブル席とボックス席をつなぐ光壁として、また、中央にある黒ガラスの茶室の壁面へのリフレクション効果を狙ったデザインとなっています。さらに別の事例では、プライバシーを考慮しながらも、なるべく閉鎖的な空間にならぬように“光ファイバーのれん”が用いられており、仕切りとしての効果だけでなく、柔らかな空間を作り出しています。このようにさまざまな事例を見ながら、“光り”が素材を透過・反射しどのような表情を示すかを教えてくれる一冊です。

『“光る”ディテール』 “光る”ディテール

『新装版 最高の住宅照明をデザインする方法』

新装版 最高の住宅照明をデザインする方法照明計画の重要性が認知されてきた近年、個人住宅や集合住宅でダウンライトや間接照明を用いることも一般的になってきました。本書は照明計画を立てるために必要な用語、器具の種類と使い方、計画、テクニック、ポイントなどの基礎知識からプランニング、ディテールまでを紹介した一冊です。実際の住宅照明の事例集を紹介する章では、特徴的な個人住宅の照明計画を写真と図解付きで紹介しています。執筆業を営むクライアントとその仕事仲間が共同生活を送るために設計された「作家の家」の例では、“連続性”をキーワードに各室をつなぐ廊下に同じ種類の照明器具を点在させ、廊下をひとつながりに感じさせているほか、2階の廊下にはフットライトを使用して天井の低さをカバーするなどのテクニックが詰まっています。照明計画で大事なのは、素材学、心理学、物理学、現象学の視点から、求められる光を具現化していくこと。本書はそれらを分かりやすく、簡単な方法で住宅照明に取り入れることを目的に作られています。

『新装版 最高の住宅照明をデザインする方法』新装版 最高の住宅照明をデザインする方法

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