試験の見直しに最適!
令和3年度 宅建士試験「解答・解説書」(12/19実施版)
法適合確認
全体的に過去に論点となっていたチェック項目を中心に出題されましたが、空調・換気設備と電気設備の分野において、難しい計算問題や答えを見つけるのに時間がかかる問題が多くあり、2時間という限られた解答時間を意識して落ち着いて解答する力が求められました。設計製図
【必須問題】、【選択問題】ともに例年とほぼ同様の出題内容でしたが、本番を想定した手描きのトレーニングを繰り返し行っていないと、4時間以内に解答を仕上げるのは難しかったと考えられます。[空調・換気設備、給排水衛生設備、電気設備、輸送設備:各5問、計20問]
■特徴的な出題
【問3】火気使用室の換気(図解問題)
排気フードの形状を読み取り、排気筒の有効断面積を計算し、さらに給気口の有効開口面積を確認しなくてはならず、フードの選定の理解と計算力も求められました。
【問4】防煙区画(図解問題)
吹き抜けのエントランスホールがある図解問題でした。過去問題で論点であった排煙機やダクトの風量ではなく、吹き抜け部分の面積も含めた防煙区画面積のチェックをしなくてはならない問題でした。
【問11】蓄電池(図解問題)
問題の文末に「なお書き」の条件が追記されており、これを読み落とすと、解答が出ない問題であったため、問題文を正しく読み取る能力と素早く計算する力も求められました。
【問12】非常用の照明設備(図解問題)
この問題は、図中の記載内容だけでなく、問題の前提条件についてもしっかり確認しないと不適切な箇所が見つけ出せない問題でした。分電盤内の結線図だけでなく、配電盤の耐熱規制までチェックする必要がありました。
【問15】防災設備融合(文集四択問題)
選択枝Bは「想定落雷回数」「許容落雷回数」などの初出題キーワードがあり、講習会テキストの記載箇所を確認できないと、正誤の判断に迷う問題でした。
[必須問題10問、選択問題各3問(空調・換気、給排水衛生、電気から1つ選択)]
■課題条件『設計課題:市街地に建つ本社事務所』
延床面積・階数: 7,202㎡・地上6階、塔屋1階
空調熱源機: ガス直だき吸収冷温水機(1階の管理室等は個別)
空調方式: 空調機(インテリア、ペリメーターゾーン分け)、FCU+外調機の併用(各室にて4管式と2管式の分け)
給水方式: 高置水槽方式(上水・雑用水系統の2系統、供給立て系統は便所系統と給湯室系統の2系統)
排水方式: 汚水・雑排水・雨水を分ける分流式
受電方式: 本線・予備線2回線受電方式
■特徴的な出題
必須問題の問2では、例年と同様に、アトリウムに最も適する空調方式を表から選ぶ問題が出題されました。それぞれの空調方式、吹き出し方式の特徴を理解し、選定した理由を記述する、実務的なアトリウムの環境設計の提案力が試されました。
■特徴的な出題
選択問題の給排水衛生設備の問3では、答案用紙中のSS内に立て配管(6本)が指定して配置されており、また建築的な条件(梁の位置など)を意識しながら、限られた平面図内に適切に多くの配管を作図する高度なレイアウト力が求められました。