平成30年度 二級建築士学科試験 総評

平成30年度 学科試験「解答・解説会」ダイジェスト動画

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平成30年度2級建築士 学科試験のポイント

平成30年度学科試験については、目新しい出題や、初出題の用語などが見られた一方で、過去出題されている基本的な内容も出題されました。特に過去出題については確実に得点することが、合格のためには必須といえるでしょう。
なお、平成29年度と比較すると、学科V(建築構造)は初出題が2問と少なく得点しやすかったものの、学科W(建築施工)はやや易しめ、学科T(建築計画)、学科U(建築法規)は同程度か、やや難しい内容でした。

[正答肢が初出題の問題数]

  学科T
(建築計画)
学科U
(建築法規)
学科V
(建築構造)
学科W
(建築施工)
合計
平成30年度 6問 7問 2問 8問 23問

【学科T(建築計画)】

各分野の出題数は、平成29年度と同様、「建築史」から2問、「計画原論」から8問、「計画各論」から8問、「建築設備」から7問出題されました。

  • 建築史(No.1〜2):「日本の歴史的な建築物」と「西洋の建築物とその特徴の組合せ」の問題が1問ずつ出題されました。No.1-1の「住吉造りの住吉大社本殿」と、No.2-3の「クリスタル・パレス」は初出題で、その他の選択肢については、過去に出題された内容の発展形でした。
  • 計画原論(No.3〜10):No.5の「外壁の室内側表面結露を防止するうえで有効なもののみの組合せ」と、No.7の「冬至の日の終日日影の範囲」の問題は、いずれも初出題の実務的な図解問題で、現象を正しく理解できているかが問われました。No.6の「必要となる断熱材の厚さ」を求める計算問題は、平成27年度に出題された「熱貫流率を求める計算問題」の発展問題で、応用力が問われました。
  • 計画各論(No.11〜18):No.14,16,17は数値に関する問題で、設計製図試験につながる内容も含まれていました。特に、No.16は各室の内法寸法による所要床面積を算出するために、必要な法的数値を確実に覚えていないと解くことができない問題で、「軽費老人ホーム」と「ほふく室」は初出題でした。
  • 建築設備(No.19〜25):全体的に初出題の用語が多く、No.22-4の「雨水排水ます」については、その目的を正確に理解し、関連する知識が要求されました。No.23では「事務所ビルの電気設備」に関する問題が1問出題され、初出題のキーワードが多く見られました。

<新規出題のキーワード>

No.1-1 住吉造り、住吉大社本殿、No.2-3 クリスタル・パレス、No.5-オ 防湿フィルム、No.8-1 反射グレア、No.16-2 軽費老人ホームにおける居室の床面積、No.16-5 保育所におけるほふく室の床面積、No.20-5 置換換気・空調、No.21-4 給水管の上向き配管方式、No.21-5 さや管ヘッダ配管工法、No.23-3 遮断器、ヒューズ、No.23-5 無効電流、No.24-4 配光

【学科U(建築法規)】

各分野の出題数は、平成29年度と同様、「建築基準法」から20問、「関係法令」から5問出題されました。

  • 建築基準法の計算問題については、No.1(面積・高さ等の算定)、No.5(一般構造の天井高さ)、No.6(構造強度の木造軸組)、No.16(容積率)、No.17(高さ制限)が出題され、問題数は平成29年度と同様5問でした。
  • No.5(一般構造の天井高さ)、No.6(構造強度の木造軸組)は過去に出題されているものの比較的難しい内容でした。
  • No.16(容積率)については初出題の内容で、容積率算定上の延べ面積には、「共同住宅の共用の廊下及び階段」の部分や、「共同住宅の共用の廊下及び階段」以外の共同住宅の部分の1/3が地階の住宅部分から不算入となることが、しっかりと理解できていなければ正解できない問題でした。
  • 建築基準法の文章問題は15問出題されました。過去問を中心に出題されましたが、No.2(建築手続)、No.11(内装制限)などのように正答肢が初出題の問題もあり、問題への対応力が問われました。また、No.20については、1問全てが用途変更に関する問題で、新しい出題のされ方でした。条文を確認しづらい選択肢に惑わされずに、しっかり判断できたかが問われました。問題毎の難易度の差が大きかったと推察されます
  • 文章問題のNo.2(建築手続)の選択肢4「軽微な変更」や、No.4(一般構造)の選択肢2「敷地内の衛生及び安全」、No.8(構造強度)の選択肢1「異なる基礎の併用の禁止」の読み取りについては、十分な対策をとることが難しく、戸惑う受験生が多かったのではないかと推察されます
  • 関係法令については、「建築士法」は例年通り2問、また、「長期優良住宅普及促進法」が単独の問題で出題され、関係法令の融合問題は2問でした。

<新規出題のキーワード>

No.2-4 軽微な変更(階数の減少)、No.4-2 敷地内の衛生及び安全(敷地内の排水)、No.8-1 異なる基礎の併用の禁止(一部を杭基礎)、No.20-2 用途変更の確認申請書類、No.25-4 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律

【学科V(建築構造)】

各分野の出題数は、平成29年度と同様、「構造力学」から6問、「一般構造」から13問、「建築材料」から6問出題されました。

  • 構造力学(No.1〜6):No.4は、静定ラーメンの正しい曲げモーメント図を選択する問題でした。近年の試験では見慣れない内容でしたが、支点反力の向きに着目し、柱の曲げモーメント図を簡単にでも描くことができれば、消去法で正答できる問題でした。
  • 一般構造(No.7〜19):No.14-4は、通常の柱のせん断補強筋比(0.2%以上)ではなく、それを発展させた袖壁付きの柱のせん断補強筋比に関する内容が出題されました。No.16-3について、露出形式の柱脚におけるアンカーボルトの設計に関する内容は過去に出題がありましたが、アンカーボルトの数値に関する内容は初出題でした。
  • 建築材料(No.20〜25):No.23-1はSN490とSM490における降伏点の規定に関する内容で、1級建築士学科試験では類似の内容が出題されていますが、2級建築士学科試験では初出題でした。

<新規出題のキーワード>

No.9-1 一軸圧縮試験、No.9-2 静止土圧(係数)、No.9-3 地盤の許容応力度を定める方法、支持力係数、No.14-4 袖壁付きの柱のせん断補強筋比、No.16-3 露出形式の柱脚におけるアンカーボルトの基礎に対する定着長さ、No.17-3 トラス部材の接合部、No.17-4 隅肉溶接接合しようとする母材間の角度、No.18-2 鉄筋コンクリート造の建築物の構造計算における地震力・風圧力、No.19-1 第2次診断法における形状指標、No.19-3 既存の耐震壁の開口部をふさぐ耐震補強、No.20-5 木材の熱伝導率、No.23-1 SN490とSM490における降伏点の規定、No.23-2 鋼材の許容疲労強さ、基準疲労強さ

【学科W(建築施工)】

各分野の出題数は、平成29年度と同様、「契約・計画・管理」から5問、「各部工事」から18問、「その他」から2問出題されました。

  • 過去に出題されている選択肢のほか、1級建築士学科試験で出題されている選択肢や、実務的な細かい知識が要求される出題もありました。高得点を取るためには、過去問の内容について、施工順序や数値など、正誤のポイントを正しく判断できることは必須であり、そのうえで+αの知識と、実務上の知識や細かい数値を確実に覚えているかがポイントでした。
  • 契約・計画・管理(No.1〜4、25):No.1-4(専門工事業者の候補)、No.25-4(請負代金額の変更)については、1級建築士学科試験では過去に出題されているものの、2級建築士学科試験では初出題でした。No.4(産業廃棄物)は、過去に出題されている選択肢の表現を入れ替えた問題で、日頃の学習で各選択肢の細かい読取りができていたかがポイントでした。
  • 各部工事(No.5〜22):No.6、15、16は、木工事に関する細かい数値や、用語に関する内容が多く出題されました。また、No.22-3は、1級建築士学科試験で出題されている「モルタル塗り仕上げ外壁の改修工事に関する充填工法」についての内容で、細かい数値が根拠となる出題でした。
  • その他(No.23、24):No.23は、「高低測量」の計算問題で、実務で経験したことのない受験生にとっては、難しい内容であったと推察されます。また、No.24-4は、「シート防水の数量」に関する内容で、頻出問題のため必ず正答したい内容でした。

<新規出題のキーワード>

No.4-3 廃ベントナイト泥水、No.6-1 ワイヤーメッシュ、No.6-4 ねこ土台、No.9-1 現場封かん養生、No.9-3 現場水中養生、No.9-4標準養生、No.14 押出成形セメント板、No.15-4 GNF40の釘

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