令和6年度 設備設計一級建築士講習
修了判定 結果発表
令和6年度 設備設計一級建築士講習 修了判定 結果発表
| 実受講者数 | 修了者数 | 修了率 | |
|---|---|---|---|
| 申込区分Ⅰ (全科目受講) |
142人 （前年：119人） |
58人 （前年：57人） |
40.8% （前年：47.9%） |
| 申込区分Ⅱ (法適合確認のみ受講) |
14人 （前年：18人） |
8人 （前年：13人） |
57.1% （前年：72.2%） |
| 申込区分Ⅲ (設計製図のみ受講) |
14人 （前年：21人） |
11人 （前年：18人） |
78.6% （前年：85.7%） |
| 申込区分Ⅳ (建築設備士) |
129人 （前年：130人） |
99人 （前年：120人） |
76.7% （前年：92.3%） |
| 申込区分Ⅴ (全科目免除) |
0人 （前年：0人） |
0人 （前年：0人） |
- （前年：-） |
| 合計 |
299人 （前年：288人） |
176人 （前年：208人） |
58.9% （前年：72.2%） |
総評
1.近年の修了率の推移
令和6年度の合計の修了率は、令和5年度に⽐べて13.3 ポイント減少し、58.9%となりました。申込区分Ⅱ（法適合確認のみ受講）の修了率が57.1%（前年から15.1ポイント減少）であることに対して、 申込区分Ⅳ（建築設備士）の修了率は76.7%（前年から15.6ポイント減少）であり、 同じ「法適合確認のみの受講」でも、建築設備士取得者の方が修了率が高いと言えます。
また、申込区分Ⅰの修了率は40.8%であり、一級建築士取得者で設備設計の実務を5年以上経験した⽅であっても、 法適合確認と設計製図を1年で確実に修了するのは難しい試験と言えます。
現在、2050年脱炭素社会実現のため、建築物（既存建築ストック含む）の省エネ性能の一層の向上、再生可能エネルギーの利⽤の促進が求められ、
また、頻発する自然災害に対するBCP対応が求められる中で、建築設備が果たす役割は、ますます大きくなっています。
このような状況において、一級建築士として設備関係規定に精通し、⾼度な専門知識を持った設備設計一級建築士は、必要不可⽋な存在です。
現在、設備設計1級建築士は、累計で約6900人が修了されていますが、そのうちの約4割（2700人近く）が資格創設時（2008年）に取得登録した⽅であり、
今後、⾼齢化により、若⼿の有資格者は希少価値が非常に⾼い存在になっていくと考えられます。
2．法適合確認の修了考査
法適合確認の修了考査は、問題として与えられる設計図面、計算書及び建築設備の設計に関する文章について、設備関係規定に照らして、不適切な部分を指摘するとともにその理由を明確に記述する実務的な試験です。
問題の構成としては、空調・換気設備、給排水衛生設備、電気設備及び輸送設備の4分野について、各5問、合計20問を2時間で解答する試験です。
令和6年度の出題内容は、難しい計算問題や答えを⾒つけるために時間がかかる問題が多く出題されており、時間を意識しながら落ち着いて解答する⼒が求められました。
3．設計製図の修了考査
設計製図の修了考査は、課題建物の計画条件、設計条件、建物の図面を正確に読み取り、必須問題（基礎的な計算・計画上の基本的事項についての要点の記述）と、空調・換気設備、給排水衛生設備・電気設備のうちから一つを選択する選択問題（機器能⼒等の容量計算、系統図・平面図の作成）を 4時間で解答する試験です。
合格基準は、必須問題・選択問題ともに一定以上の評価が得られているかどうかが条件になりますが、採点基準など試験に関する情報が少なく、解答例は公表されないため、合格ラインが分かりにくい点が特徴です。
令和6年度の必須問題・選択問題においては、例年とほぼ同様の出題内容でしたが、本番を想定した記述・作図のトレーニングを繰り返し⾏わないと、4時間以内に解答を仕上げるのは難しかったと考えられます。
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