1級建築士 設計製図対策講座 指導指針

1級建築士受験において、設計製図試験は最終関門ですが、1級建築士という実務の世界では、単なる入口に過ぎません。総合資格学院は受験指導校として、受講生のみなさんを合格へと導くことはもちろん、試験だけに留まらず、その先の実務でも活かすことができる幅広い知識・能力を持った「建築士」の育成を使命と考えています。

試験制度改正のあった平成21年度の設計製図試験は、事前に発表された見直し内容の通りに、実務経験要件として求められている「設計・工事監理に必要な知識・能力を得られる実務」がある受験生を前提とした、「建築設計を調整し、取りまとめていく基本的知識・能力」を真正面から問う内容でした。

平成21年度本試験課題の「貸事務所ビル」は、片側コアや構造(SRC)等の「構造計画」と、照明器具レイアウトや排煙等の「設備計画」、そのどちらに関しても用途から容易に想定ができる「常識的な計画」を問う課題でした。この見直し内容の分析から、私たちは、旧試験で試されていた複雑なゾーニングや部門間の動線の処理等、いわゆるパズル的な要素を簡素化し、「設備・構造計画」を中心とした「建築実務の基本」を習得できるカリキュラムを提供。その結果、当学院受講生は学院が提供する課題や教材によって試験に十分対応することができ、平成20年度に続き、平成21年度も全合格者の半数以上を輩出することが出来ました。

今後も、試験の基本的な方向性が変わらないとすれば、やはり「建築的判断力(常識的な選択)」を中心に試される試験となることは十分想定されます。昨年度は、改正初年度ということもあり、「貸事務所ビル」といった実にシンプルな課題でしたが、平成22年度課題は「小都市に建つ美術館」となり、平成21年度以上に空間構成や構造、設備計画等がポイントとなる、より実務レベルの能力が試させる試験と言えそうです。

私たち総合資格学院の講座システム開発部は、そうした現在《いま》の試験に必要とされる能力にマッチした教材づくりに、これからも多くの時間と労力を注いでいきたいと思っています。またそれを実践することで、建築士をめざす多くの受講生をバックアップすると同時に、使命である「実務で活躍できる『真の1級建築士』の育成」につながると考えています。

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